人生で3回モンゴルに行ったことがある。
- 1回目は夏にシャーマンに会うために。
- 2回目は旧正月のモンゴルを体験しに。
- 3回目は子供と大草原へ。
モンゴルに行く機会に恵まれたのは、居酒屋で運命的な出会いがあったからだ。
8年前の2018年、私がたまたま居酒屋でモンゴルツアー企画者と知り合い、シャーマンツアーに誘われて、即モンゴル行きを決意した。というのも、占いが大好きな私は世界中のシャーマンについて偶然調べていた時期で、引き寄せ以外に考えられずビビッと来たのだ。

ウランバートルから車で数時間の大草原
4泊5日のツアーで、メンバーは、モンゴル人の日本語ガイドを入れて7人だった。最初の3泊はモンゴルの大草原で、遊牧民と一緒に乗馬をしたり食事をしたりする観光的なもので、首都ウランバートルに戻って1泊して、シャーマンに会うという内容だった。

日本みたいに予約をしたら絶対に会えるかというと、そういうわけではなくて、当日にシャーマンの都合が良ければ会えるという行き当たりばったりのスケジュールだった。ここはガイドの腕の見せ所。実際に会えることは奇跡だったりもする。
というのも、それから2回モンゴルに渡航した際に、シャーマンに会いたくて探したが、結局会えなかった。モンゴル人の100人に1人はシャーマンと言われていて、偽物のシャーマンは石を投げれば当たるほどいるけど、本物のシャーマンは少ない。ガイドも変なシャーマンに会わせたくないというプライドもあって、無下に紹介してくれることはなかった。

遊牧民のゲル
これまでの私のシャーマンのイメージは、大草原のゲルの中で、何が何だかわからない薬草をタバコにして吸って、のらりくらり暮らしていると思っていた。野蛮人みたいなイメージだ。

スフバートル広場
だけど、実際の彼女は大都会ウランバートルに住んでいた。というのも、モンゴル人自体、遊牧民が少なくなって、首都ウランバートルに住んでいる人が多いという。人が都会に移住して、田舎暮らしの人が減っていっているのは、どこの国にも避けられない現実だった。
念願のシャーマンに会ったのは、ウランバートルのゲルだった。

1番左がシャーマン
しかも当日知らされたのだけど、モンゴルの国営放送の取材陣が来ていて日本人観光客がシャーマンに会いに来たということで撮影されて後日放送されたのだ。後で知ったことだけど、シャーマン界のトップリーダー的存在らしい。
トップのシャーマンらしく、ライオンのようなバカでっかい犬のチベタン・マスティフみたいなのがゲルの前に立ちはだかっていて、私たちを襲う勢いでギャンギャンと吠えてくる。首にはぶっとい鎖が巻かれているが、今でもそのチェーンが外れて、私たちに嚙みついてくる勢いだった。
犬を避けながら恐る恐るゲルに入ると、シャーマンと通訳がいた。シャーマンというのは、ご祈祷に入ると自分の肉体に先祖を降ろして、それを代弁してくれるのだ。そのときのシャーマン自身の意識はなくなり、人格も言葉遣いも先祖そのものに代わる。日本でいうと、古典の古い言葉を喋る人というイメージだ。通訳はシャーマンの神の言葉を英語に翻訳してくれて、それを我々のガイドが日本語で説明してくれた。

シャーマンのゲル内
まず、シャーマンのご祈祷からトランスの世界が始まって、落ち着いたところで私たちの悩みを聞くという流れになった。目の前で見るシャーマンの伝統的なダンスは、なんだか酔っ払いが踊っているような摩訶不思議なものだった。
私たち7人グループの1人1人が悩みを相談していく。私の前の人の質問は、建築関係の仕事で腰を痛めたけど、どうすれば治るのかという健康面の質問だった。その時のシャーマンの回答は、「セックスをしなさい」だった。セックスをすると治るというのだ。質問もわけがわからなかったけど、回答もわけがわからず、頭がハテナマークだらけになった。
そして私の番になって、私はブログを書きたいと伝えた。そうするとシャーマンから反対された。というのも、ブログは一人で書いて行うものだから良くないというのだ。人間関係の中で孤立しがちな私は他者との関わりを持った方がいいと。クリエイティブなことがしたいなら前職のTV制作を活かして、動画を作ることを勧められた。

だから、このブログを開設するときも、シャーマンのことを思い出して辞めようとしたことがある。でも文章にして頭を整理したかったから、今も続けている。シャーマンの言う通り、ブログ中心よりも動画の方に移行していった方がいいかもしれない。
シャーマンの言葉を噛み砕くと、自分1人で考えて行動することよりも、誰かと協力しながら何かを進めるということに意識を向けた方がいいということだ。それからは1人で何かに悩んで抱え込むということを減らしていくことによって、随分と生きやすくなった。
帰り際に、シャーマンに、チップを10ドルほど渡してお礼を伝えた。孤独だった私に気付きを与えてくれたシャーマンに出会えてよかった。
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