
ミャンマー第二の都市、マンダレー。私が観光名所のバガンではなくこの街を選んだのは、ミャンマーの人々のリアルな生活に触れたかったからだ。いくら観光地で現地人とコミュニケーションを取ったとしても、それはどこか綺麗に切り取られた世界でしかない。私は、それとは違う「生」の暮らしが見てみたかったのだ。
毎日、滞在先である安宿「ロイヤルゲストハウス」から近くのマーケットまで散歩をするのが日課だった。しかし、一歩街へ繰り出せば、そこには路上で生活する人々の姿が溢れていた。やはり貧しい国なのだと、現実を突きつけられる。


ある日は、木の根っこを焼いて売っている女の子に出会った。一切れ食べさせてもらったが、全く味がしない。それでも、空腹のまま過ごすよりはマシなのだろう。またある時は、足が不自由な男の子が荷台に乗り、手で地面を押し、這うようにして私の元へやってきて物乞いをした。
これほど過酷な現実を前にしながら、私は持ち前の人見知りを発揮してしまい、何も聞くことができなかった。本当は色々と質問したかったのだ。しかし、そこには言葉の壁も厚く立ちはだかっていた。彼らが何を言っているのかも分からず、ただただ自分の無力さと悔しさが募るばかりであった。
そんなマンダレーの滞在最終日、路上で知り合ったバイクタクシーの男の子の誘いで、お坊さん学校(寺子屋)へ連れて行ってもらうことになった。実はお坊さんとは、マンダレーへ向かう行きのバスの中で偶然知り合っていたのだ。

コメント