
旅館の朝食
日曜日は技能講習の2コマのみで内容はS字とクランク。
この2つは試験の難易度が高いため、I先生の言葉がいつもよりキツいし熱心。
とにかくカーブの時に溝に落ちないように指導してくれてるのだ。
I先生「(S字は)ゆっくりゆっくり道路の真ん中に車もってきて。ゆっくりでいいから、とにかく道路に合った走行をするだけ。じゃないと溝に落ちる、あなたは試験に落ちる」
I先生「(クランクは)とにかく曲がる角と反対側に寄ってから、いっきにハンドルきって。ぎりぎりまでいかないで。」
2つの共通のポイントは、焦らず止まってもいいからスピードを落とすことだった。
脱線しそうになると減点になる、壁にぶつかりそうになると危険運転で試験に落ちるので、そのたびに先生が厳しく教える。
運転のことなのに、自分の頭の悪さ、ふがいなさを指摘されているようで、ぐさぐさと心に刺さり、泣きながら指導を受ける。
もう私に運転なんて向いてないし、やりたくない。
でも、S字は、全く自信がなかったけど、初めてI先生のハンドル操作がなく、自分の考えたハンドル操作で渡れた瞬間はわけもわからず号泣した。
I先生「運転が下手なあなたでも着実に運転できる技術は身についてきているんだから、やれるんだから、大丈夫。」
涙が止まらなかった。
この日は、朝からどんより気持ちが沈んでいた。
なぜなら本来なら、この日に「みきわめ」と言って、翌日には仮免許を取得する試験をうけられるか先生が判断する日だったが、私はそこまで授業が達していないので無理。
何とかなると思い込んでいた甘ったれた性格に対する悔しさと情けなさ。
周りの二十歳くらいの子は、スイスイ上達しているのに、私は全く上達しないから焦っていたのだ。
既に運転に向いてない諦めばかりが強くなり、免許取得をする目的さえ見失ってきた。でも、今辞めたら一生引きずることはわかっているのだ。
すぐに何でも壁にぶちあたってはやめてきたから、こんな人生になっているというのに…やれやれ。
I先生からこんな言葉を頂いた。
I先生「我々の仕事はサービス業。そこらへんのラーメン屋さんと同じ。でも、違うことは1つ。ラーメンはできたものを提供するが、我々はラーメンの作り方を教えてるだけ。それを君らがどう調理するかなんだ」
それともう一つ、心に残る言葉。
I先生「実は車を運転しているように見せかけて、自分をコントロールしてる。自分をコントロールできないなら、車も操作できない」
ゆくゆく考えると、焦るとスピードが出る、怠けようとすると運転が怠る、それがはっきりと出る運転は、厳しくもあり、面白いとも思えた。
でも、言われているときは、自分のことを全否定されているようで気分が沈んでいく。
この日は、午後から自由時間で、バスに乗り周辺観光したんだけど、なぜかずーっとわけもわからず泣いていた。
車の運転なんぞ初めてのことをして壁にぶつかったのだけなのに。
更に、自分の考えが甘かったと思う要素。
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合宿だから最短で取れるだろうという考えの甘さ
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走行中にズレに気づいているのに、すぐに修正に移せない反射神経の鈍さ
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そもそもコミュ障で人の言ってることがわからない
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発達障害なのでは?というくらいの理解力のなさ
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言われたところを理解するも、反対のことをしてしまう意味不明な行動
メンタルが崩壊しすぎて、車が通るたびに泣いていたが、夜になるにつれ「無料で先生の補習を受けられて、運転について理解が深められて、ラッキーじゃないか!」と自らを慰めた。

旅館の夕食
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