自宅安静生活を送っていた33週目の朝、少量の茶色いおりものがショーツについていた。
トイレットペーパーで拭うと、やはり少しだけ茶色いものが付着している。
そのあと2回ほどトイレに行ったが、茶おりは止まっており、胎動もしっかりとあったため「きっと大丈夫だろう」と思った。
しかし、どうしても気になってスマホで検索してみると、「おしるし、あるいは早産の兆候かも」という文字が目に飛び込んできた。万が一のことを考え、意を決して産院に連絡を入れる。
電話に出たのは、いつものそっ気ない受付嬢であった。
「茶おりがあったが、今は止まっている。受診すべきか?」と質問すると、お腹の張りと腹痛の有無を問われた。
「お腹の張りはあるが、腹痛はない」と伝えると、受付嬢は院長に確認を取ってくれた。3分ほどの待ち時間の後、知らされた結果は以下の通りである。
「腹痛がなければ、そのまま安静にしていて大丈夫。どうしても気になるようなら病院に来てください」
結論として、私は「病院に行かない」という選択肢をとった。病院に行く必要がないのであれば、行かないほうがいいと判断したからである。
なぜなら、受診のためには以下の行動が必要になる。
-
病院へ移動するために歩く
-
タクシーの車内や、産院の待合室で座って待つ
これらはすべて「身体を縦にする時間」であり、往復や待ち時間を合わせれば2時間はかかってしまう。体を縦にすることは、子宮頸管がさらに短くなるリスクを高める行為にほかならない。
幸いにも3日後には妊婦健診を控えていたため、今回はそのままベッドの上で大人しくしている方を選んだ。
切迫早産になってからというもの、ほんの少しの身体の変化にも激しくドキドキしてしまう。それは、「とにかく臨月まで、無事にお腹の中で育て上げたい」という強い想いがあるからだ。
去年の今頃は、子ども嫌いで自分が子育てをするなど夢にも思っていなかった。そんな私が、この切迫早産という試練をきっかけに、半ば強制的に、しかし確実に「母親」へと変えられているのを感じる。
コメント